日航機墜落事故から31年

 520人が犠牲となった1985年の日航ジャンボ機墜落事故の発生から31年を迎え、墜落現場「御巣鷹の尾根」(群馬県上野村)に遺族らが慰霊登山に訪れた12日、県内では、事故機に搭乗予定だった男性が船橋市内の川のほとりで静かに「空の安全」を願った。【田ノ上達也】

 男性は大網白里市在住で、同市や船橋市で絵画教室を開く清水敬由さん(67)。同日夕、船橋市市場の海老川沿いに建つ犠牲者を慰霊する石像を一人訪れた。石像は事故翌年の86年に清水さんが制作したもので、天に向かい泣き叫ぶ犠牲者たちの表情が彫られている。せみしぐれが響く中、ヒマワリを供えて線香を手向けると、じっと手を合わせた。

 85年8月12日。清水さんは姉とその子供たち2人の計4人でお盆休みを利用し、実家のある徳島県に帰省…

 

毎日新聞より抜粋